走るとふくらはぎが痛い原因とは?ランニングの姿勢と身体の使い方
2026/05/23
「走るとふくらはぎが痛い」「ランニングをすると、いつもふくらはぎが張ってしまう」――そんな悩みを抱えていませんか?
ふくらはぎの痛みは、単純に「ふくらはぎの筋肉が弱いから」とは限りません。走る距離やペース、トレーニング量、疲労、過去のケガ、身体の使い方など、さまざまな要因が関係する可能性があります。ランニングによる障害も、一つの原因だけで説明できないケースが多くあります。
その中でも、身体の使い方やランニングフォームは、ふくらはぎに負担が集中していないかを考えるうえで確認したいポイントの一つです。ただし、「この姿勢なら必ず痛くなる」という単純な関係があるわけではありません。ランニングのバイオメカニクスと障害との関係についても、研究では一律の結論が出ていません。
この記事では、台東区の浅草・入谷エリアでパーソナルトレーニングを行うアクティブモーションの視点から、走るとふくらはぎが痛くなる原因を整理し、そのうえで姿勢・呼吸・骨盤・足元の使い方がどのように関係するのかを分かりやすく解説します。
目次
走るとふくらはぎが痛い原因とは?まず確認したいポイント
浅草入谷エリアのパーソナルジムが解説
走るとふくらはぎが痛くなる場合、最初から「フォームが悪い」と決めつける必要はありません。
まずは、最近の練習量や疲労、痛みの出方などを確認してみましょう。
走る距離やペースが増えていないか
ランニングによるふくらはぎの痛みを考えるとき、まず確認したいのが最近のトレーニング量です。
これまでより走る距離が急に増えた、ペースを上げる練習が増えた、坂道を走る機会が増えたなど、身体への負荷が変化していないでしょうか。
筋肉や腱などの組織は、トレーニングによる負荷に適応していきます。しかし、負荷の増加に対して回復や適応が追いつかないと、ふくらはぎに疲労や違和感が蓄積することがあります。
特に「最近ランニングの距離を増やした」「大会に向けて急に練習量を増やした」という場合は、姿勢だけに原因を求めるのではなく、まずトレーニングの変化を振り返ってみることが大切です。
ランニング障害には、トレーニング特性や身体的要因、バイオメカニクスなど複数の要素が関係すると考えられています。
疲労や回復不足が重なっていないか
同じ距離を走っていても、疲労が蓄積していると身体の使い方は変化することがあります。
睡眠不足が続いている、連日のように走っている、筋肉痛が残ったままトレーニングしているなど、回復が十分でない状態では、普段とは違う身体の使い方になる可能性があります。
また、長距離のランニングでは時間の経過とともに疲労が増えるため、走り始めは問題がなくても、後半になってふくらはぎが張ったり痛くなったりすることがあります。
「何キロまでは大丈夫なのに、一定の距離を超えると痛くなる」という場合は、痛みが出る距離や時間を記録しておくのも一つの方法です。
走り方や身体の使い方に偏りがないか
トレーニング量や疲労だけでなく、走るときの身体の使い方も確認してみましょう。
例えば、身体が前に突っ込んでいる、足を身体よりかなり前に出して着地している、上半身が必要以上に緊張しているなど、特定の部位に負担が集中するような動きになっている可能性があります。
ただし、ランニングフォームには個人差があり、「このフォームが全員にとって正解」とは言い切れません。
重要なのは、一般的なフォームに無理に合わせることではなく、自分の場合にどこへ負担が集中しているのかを確認することです。
痛みの場所や出方を確認することも大切
「ふくらはぎが痛い」といっても、痛む場所やタイミングは人によって異なります。
ふくらはぎの中央付近が張るのか、内側が痛むのか、アキレス腱に近い部分なのか、左右どちらかだけなのかによっても、考えるべきことは変わります。
また、走っていると徐々に痛くなるのか、特定の動作で突然痛くなったのか、走った後にも痛みが残るのかなど、痛みの出方も重要です。
原因を一つに決めつけず、「いつ・どこが・どの程度・どんな動作で痛むのか」を確認しておきましょう。
ふくらはぎへの負担は「走る前の姿勢」から考える
トレーニング量や疲労などを確認したうえで、次に考えたいのが身体の使い方です。
特にActive Motionでは、ランニング中のフォームだけを見るのではなく、走り始める前の立ち方や呼吸、骨盤、足裏の位置関係なども確認します。
ランニングのバイオメカニクスと障害との関係については研究でも一律の結論が出ていないため、ここでは「姿勢が痛みの原因」と断定するのではなく、ふくらはぎへの負担が集中していないかを確認する一つの視点として考えていきます。
見た目が猫背でも「骨盤の位置」は別に考える
横から見たときに猫背になっているランナーを見ると、「骨盤が後ろに倒れている」と考えたくなるかもしれません。
しかし、上半身の丸まりと骨盤の位置は、必ずしも同じ方向に動いているとは限りません。
例えば、骨盤が前方へ移動した状態を、上半身を丸めることでバランスを取っているケースがあります。
このような場合、見た目には猫背に見えても、身体全体の位置関係を見ると別の特徴が隠れていることがあります。
そのため、姿勢を見るときには「猫背だから悪い」「骨盤が後傾しているから悪い」と単純に判断するのではなく、頭部・胸郭・骨盤・股関節・足部などの位置関係を一つのつながりとして確認することが重要です。
前に偏った重心がふくらはぎの負担につながることがある
立っているときに身体が前方へ偏っていると、足元でバランスを取る必要が生じます。
その際、ふくらはぎを含む下腿部の筋肉が姿勢を支えるために働くことがあります。
もちろん、前足部に荷重していることだけで「ふくらはぎが痛くなる」と決めつけることはできません。
しかし、立位から走行まで一貫して身体が前方へ偏り、ふくらはぎに過剰な緊張が生じている場合には、その使い方が負担の一因になっていないかを確認する価値があります。
Active Motionでは、単純に「踵に乗れば正解」とするのではなく、足裏のどこか一部分だけに体重が集中していないか、足部から骨盤まで無理なく身体を支えられているかを確認します。
「踵荷重が正解」ではなく、足裏全体で支えられる状態へ
ランニングでは「踵から着地する」「前足部で着地する」など、接地方法についてさまざまな情報があります。
しかし、踵着地や前足部着地のどちらか一方を、すべてのランナーにとって正解とすることはできません。
足部の接地方法を変えることで、足関節やアキレス腱、下腿などに加わる負荷の特徴も変化します。そのため、痛みの改善を目的に、自己判断で急激に接地方法を変えることにも注意が必要です。
大切なのは「踵で走ること」そのものではなく、足裏の一部分だけに過度に依存せず、身体全体でバランスよく荷重できる状態をつくることです。
呼吸と骨盤の関係から考える「ふくらはぎの負担」
ランニングでは、呼吸と体幹の使い方も身体の動きに関係します。呼吸と体幹の関係については、「呼吸と体幹の真実:リブフレアを改善し『反り腰』と『左右の歪み』を解消する」でも詳しく解説しています。
横隔膜と骨盤の位置関係を整える
呼吸に関わる横隔膜は、胸郭の中で上下に動く重要な筋肉です。
Active Motionでは、横隔膜と骨盤底部の位置関係を含め、呼吸によって体幹がどのように安定するかを確認しています。
PRIで用いられるZOA(Zone of Apposition)という考え方も、胸郭や横隔膜の位置関係を評価するときの一つの視点です。
ただし、ZOAが崩れることが、そのまま「ふくらはぎの痛みを引き起こす」と科学的に確立されているわけではありません。
ここでは、呼吸・胸郭・骨盤を一つのシステムとして捉え、身体の使い方に偏りがないかを確認するための評価の考え方として紹介します。
肋骨が開いた状態と身体の使い方
立っているときに肋骨が前方へ大きく開いていると、身体を支えるための筋肉の働き方が変わることがあります。
例えば、腰を反らせるような姿勢で立っている場合、腹部の筋肉を十分に使えず、身体の別の部分でバランスを取っている可能性があります。
もちろん、肋骨の位置だけを見て痛みの原因を判断することはできません。
しかし、呼吸をしたときに胸郭がどの方向へ動くのか、骨盤との位置関係はどうなっているのかを確認することで、自分の身体の使い方を見直すきっかけになります。
体幹が安定すると下半身はどう変わる?
体幹が安定するといっても、腹筋を強く固め続ければよいわけではありません。
ランニングでは呼吸を続けながら、身体を前へ運ぶために必要な動きを保つことが重要です。
そのため、Active Motionでは「身体をガチガチに固める」のではなく、呼吸を妨げずに体幹を使える状態を目指します。
体幹の位置関係が整うことで、股関節や足部など下半身の動きが変化し、結果として特定の部位への負担が軽減される可能性があります。
ただし、ここでも「体幹を整えればふくらはぎの痛みが必ずなくなる」という意味ではありません。身体全体の動きを確認しながら、自分に合った使い方を探すことが大切です。
ランニング前にできる!ふくらはぎへの負担を減らす姿勢改善
ここまで説明したように、ふくらはぎの痛みには複数の要因が考えられます。
そのうえで、自分の身体の使い方に問題がないかを確認するために、ランニング前に簡単なチェックを行ってみましょう。
ランニング前の身体の整え方については、「ランニングのパフォーマンスを最大化する体幹調整|レース直前に『動きの質』を整える発育運動学メソッド」でも詳しく解説しています。
息を吐いて肋骨の位置を整える
「ふーっ」と息を吐きながら、肋骨が前方へ大きく開いていないかを確認します。
ここで重要なのは、無理やりお腹をへこませたり、強く身体を固めたりすることではありません。
自然に息を吐きながら、胸郭や骨盤の位置関係が落ち着く感覚を探してみてください。
呼吸によって姿勢や身体の使い方が変化するかを確認することで、ランニング前の身体の状態を把握しやすくなります。
体幹全体のトレーニングについては、「体幹を鍛えるトレーニングメニュー一覧!レベル別パフォーマンス向上ガイド」も参考にしてください。
骨盤と足裏の位置を確認する
次に、立った状態で骨盤と足裏の位置を確認します。
身体が前方へ突っ込んでいないか、つま先だけで身体を支えていないか、逆に踵だけへ体重を乗せていないかをチェックしてみましょう。
理想は「踵に乗ること」ではなく、足裏全体で無理なく身体を支えられる状態です。
鏡を使って横から姿勢を確認するのもよいでしょう。
ただし、見た目だけで姿勢の良し悪しを判断することは難しいため、実際に歩いたり軽く走ったりしたときに、ふくらはぎの緊張がどう変化するかも確認してみてください。
身体の真下に近い位置で接地する
ランニングでは、足を身体よりもかなり前方へ投げ出すような「オーバーストライド」になっていないかも確認してみましょう。
足が身体のかなり前方へ出ると、接地時のブレーキ成分が大きくなる可能性があります。
一方で、「必ず真下に着地しなければいけない」と考えて、接地位置を無理に変える必要もありません。
自然なリズムで走りながら、身体の重心に対して足が極端に前へ出ていないかを確認することがポイントです。
ランニング前の身体の整え方については、**「ランニングのパフォーマンスを最大化する体幹調整|レース直前に『動きの質』を整える発育運動学メソッド」**でも詳しく解説しています。
ランニング中にふくらはぎが痛くなったらどうする?
走っている途中でふくらはぎに痛みが出た場合、「せっかくここまで走ったから」と無理をして続けるのはおすすめできません。
まずは痛みの程度や変化を確認しましょう。
まずはペースを落として状態を確認する
走っていてふくらはぎに違和感が出てきた場合は、まずペースを落としてみましょう。
軽い張りなのか、走るたびに痛みが強くなるのかを確認します。
ペースを落としても痛みが増していく場合は、単純な疲労とは限りません。
痛みを我慢して走り続けるよりも、いったん歩く、休むなどして状態を確認することが大切です。
痛みが強くなったら無理に走り続けない
走り始めよりも明らかに痛みが強くなっている場合や、走る動作そのものがつらくなっている場合は、無理に続けないようにしましょう。
特に「突然強い痛みが出た」「足を引きずるほど痛い」「痛みが走り終わった後も強く残る」といった場合は、単なる筋肉疲労と自己判断しないことが重要です。
休んでも痛みが続く場合や、繰り返し同じ場所に痛みが出る場合には、医療機関などで状態を確認してもらうことも検討してください。
腫れや強い痛みがある場合は医療機関へ
ふくらはぎの痛みには、筋肉の疲労だけでなく、筋肉や腱などの組織に関係する問題が隠れている場合があります。
特に、急に強い痛みが出た場合、明らかな腫れがある場合、歩くことも難しい場合などは、自己判断でトレーニングを続けないことが大切です。
また、片側のふくらはぎに突然の腫れ・熱感・赤みなどがある場合や、胸の痛み、息苦しさなどを伴う場合は、運動を中止し、速やかに医療機関へ相談してください。
まとめ:ふくらはぎの痛みは「原因を一つに決めつけない」
走るとふくらはぎが痛くなる場合、その原因を「フォームが悪い」「姿勢が悪い」と一つに決めつけることはできません。
走る距離やペースの変化、トレーニング量、疲労や回復不足、過去のケガ、身体の使い方など、複数の要因が重なっている可能性があります。
そのうえで、姿勢や身体の使い方を見直すことも、ふくらはぎへの負担が集中していないかを確認する一つの方法です。
特にActive Motionでは、ふくらはぎだけを見るのではなく、呼吸・胸郭・骨盤・股関節・足部などを含めて身体全体の動きを確認します。
「走ると毎回同じ場所が痛くなる」という場合には、痛い場所だけをケアするのではなく、なぜそこに負担が集まっているのかを考えてみることが大切です。
走るとふくらはぎが張る・痛くなる方へ
Active Motionでは、痛むふくらはぎだけを見るのではなく、呼吸・姿勢・骨盤・股関節・足部など、身体全体の動きや使い方を確認しながらトレーニングを行っています。
「毎回同じ場所が痛くなる」「走り方を変えても改善しない」「自分の身体の使い方を一度確認してみたい」という方は、ぜひ体験トレーニングをご利用ください。
※強い痛みや腫れ、急な痛みなどがある場合は、まず医療機関への相談をご検討ください。
参考情報
ランニング障害とバイオメカニクスの関係については、研究上も「特定のフォームや姿勢がすべてのランナーの障害を決める」とはいえず、複数の要因を考慮する必要があります。
また、接地方法を変えることで足部や下腿などに加わる負荷が変化することも報告されています。そのため、ランニングフォームの変更は一律に行うのではなく、自分の症状や身体の状態に合わせて考えることが重要です。


